大炉
裏千家特有の「大炉」はことさら寒い時期…厳寒の季節に用いられます。
11代玄々斎宗匠により北国の囲炉裏から創案されたものです。通常の炉は1辺1尺4寸(42.4㎝)、
大炉はその名の通り大きくて1尺8寸(54.5㎝)、お客様からも炭の火の揺らぎまでも見えて暖かさを
演出してくれます。
雪輪瓦を左向うに設え、最初の炭手前は湿し灰を入れ、濃茶の後の炭手前では、つぐ炭をその向こうに準備します。これが通常の炉の炭手前とおおきく違うところで、大炉の見どころでもあると思います。後炭では、湿し灰を焙烙に入れて持ち出し、湿し灰を炉の中に蒔いたら、最後は焙烙の灰をざーっと雪輪瓦の向こうにあけ切る!!
大炉の炭手前の醍醐味です。
炉縁も木地、炉壇も鼠色、うちの炉縁は北山杉です。
侘びた風趣の点前で、逆勝手・・・この逆勝手も慣れないと大変!!
足の運びも左右が逆になり、お客様のいらっしゃる位置も違うため、日頃身体が覚えている方向とは異なる場合が多く、社中ではまだ考えながらお点前する方もいらっしゃるので、なんだかロボットのようになってしまうことも多々あります。

でもそんなことはなんのその、大炉でお茶事を致しました。
お稽古茶事ですので、亭主役も客役もドキドキの初めての大炉の茶事!
千鳥の盃では、いろいろ戸惑ったようですが、それも経験として、私は水屋からほくそ笑んでいました。
懐石やお菓子も侘びた趣向の中にも小さな春を演出し、みんなが楽しい時間になるようにして…

きっと、3月の最初のお稽古はまた大炉の後遺症でみんな足が左右いろいろ出るんだろうなぁ・・・